仮設の村や仮設の地域の必要性。寄りそうことの大切さ

震災で壊滅的被害を受けた地域の避難所が次々と閉鎖されています。避難所で暮らしていた被災者の方たちは今後は仮設住宅などに移っていくことになります。

 

そんな昨今、問題視されているのが、集団生活を離れての仮設住宅での暮らし。孤独死とか、コミュニケーションがなくなるとか。

 

仮設住宅のほとんどは、たいてい全戸同じ向きに作られていますが、それを問題視する人もいました。玄関をお互いに向かい合うように建設しておけば、隣同士だけでなく、お向かいさんとの接点も否が応でも増えるから良い、というものでした。なるほど、納得です。

 

島田裕巳教授は「仮設の住宅だけじゃだめ、仮設の村や仮設の地域を作ることが重要」とおっしゃっていました。これまた名言。納得です。ずばんと腑に落ちました。

 

コミュニティの大切さを忘れてはいけませんよね。

 

ある自治体では、仮設住宅入居後のサポートが極めて重要だと当初から考えて取り組んでいたようですし、仙台市ではNPOに業務を委託し、被災者を「絆支援員」として雇用。入居者間のコミュニティー構築を手助けしてもらうのだそう。行政とNPOが初期段階から連携の枠組みをつくり、仮設住宅の入居者に関わる新しい試み。ぜひ効果を生んでほしいものです。

 

映画『神様のカルテ』の広告には「人は、寄り添うことで、救われる」とあります。実際に患者様に寄りそったドクターの話なのでしょう。

 

同じように東北大震災の今後の支援も、“被災者に寄り添う”というスタンス(というかスタイル?同じ速度であるいていくということ?)が大切なのかもしれません。