真打昇進襲名披露興行 桂やまと
三遊亭歌る多一門:「踊り・松づくし」
古今亭駒次:「生徒の作文」
三遊亭天どん:「反対俥・花粉症バージョン」
松旭斉美智・美登:「奇術」
古今亭志ん輔:「夕立勘五郎」
鈴々舎馬風:「漫談」
入船亭扇辰:「紋三郎稲荷」
ロケット団:「漫才」
桂才賀:「台東区の老人」
柳家小さん:「長屋の花見」
柳家権太楼:「代書屋」
-仲入り-
披露口上:(下手から)志ん輔(司会)・小さん・やまと・才賀・馬風
柳家三三:「一目上り」
柳家小菊:「粋曲」
桂やまと:「阿武松」
天どん先生の時の鈴本初日新打披露興行が超弩満員(開場前から長蛇の列。開場と同時にほぼ満席)だったのに比べると、やまとさんの初日は少々寂しい入り。どちらも平日だったけどね。90%くらいか。顔付けも影響するんだろうけども。
後幕。前半は我らが「たまごの会」贔屓筋からもの。仲入り後はやまとさん出身母校・中央大学落研(おちけんではなく、らっけんと呼ぶのだそうで。才賀師匠より)のもの。
三遊亭歌る多一門:「踊り・松づくし」。初めて観た。おめでたくて良いですね。ただ、噂通りだな。歌る多師匠は怖い。女の人の怖い人が、本当に怖い人。馬風・才賀なんて目じゃないよ。あの怖さは。そう言えば、松旭斉美智先生も怖い。怖かった。
駒次さん。ネタはともかく、高座を降りてからのほうが印象深い。俺の席が前から2列目だったので、座席から笛を吹く姿がずっと見えていた駒次さん。巧いですね。笛があると、出囃子が締まっていいや。前座さん・二つ目さんたちは、こぞって笛を習えばいいのに。絶対に、これからの仕事につながると思う。
天どん先生。しばらく聴かない間に、なんとはなしに風格と言うか落ち着きが。真打効果か。
志ん輔師匠は、天どん先生の時も鈴本で、この「夕立勘五郎」を出してきた。陽気で大好きな話。師匠の良さがいかんなく発揮されているし。でも、この噺、どこが御目出度いのだろう。陽気だから?この話を聴くと喜多八師匠の「石松三十石船」が聴きたくなる。
入船亭扇辰師匠の「紋三郎稲荷」。今日イチはこれ。これが聴けて、この噺を聴くことができて本当にうれしい。俺も化けたい。大化けしたい。文雀師匠の「紋三郎稲荷」も好きだけど、扇辰師匠のは輪をかけていい。
ロケット団は「サムラ&ゴーチ」で笑わせてきてから、こないだ聴いて大笑いした「サムラゴーチ寿限無」をかけて欲しかったんだけど…残念。寿限無だし、ちょうど御目出度くて良かったんだけどなぁ。
権太楼師匠の「代書屋」。師匠、心なしか元気がないね。やまとさんの「代書屋」で大笑いしたくなりました。またいつか聴きたい。
披露口上。お約束コントは要らないなぁ。シニアな感じで古臭い。
三三さんは「一目上り」。気持ちいい。
小菊姐さんの粋曲。相変わらずお酒と肴をつまみながら、延々と謳っててほしくなります。本当に本当に素晴らしい芸だ。
やまとになっての初ネタは「阿武松」。「阿武松」と来たか。こないだ扇辰師匠のそれを聴いたばかりなんだ。どうしてもそれと比べてしまって…。別のネタが聴きたかったなぁ。
兎にも角にも、おめでとうございます。桂やまと師匠。
コメントをお書きください