夢吉・こみち二人会VOL.1
柳亭こみち:「女泥棒」
三笑亭夢吉:「大山詣り」
-仲入り-
三笑亭夢吉:「近日息子」
柳亭こみち:「三枚起請」
大好きな二人の会が始まった。これは観ねば!ということで新宿へ。
こみちさん。枕が大爆笑じゃないところがいい。これは褒め言葉。枕だけ面白い噺家さんは多いから、だ。
こみちさんは知っていると思う。女の噺家さんなら女の噺をした方がぴったりくるのだろうと。白鳥師匠の考えでもあるようだ。
で「女泥棒」。白鳥師匠作の新作なのだろうか。女泥棒のお貞に、泥棒になりたいと!志願してきたのは大店のお嬢さま。お嬢様だけに泥棒修行がとんちんかんなものになり…というストーリー。もっともっと磨けば面白くなる気がした。やはり、女の噺家さんなら女の噺をした方がぴったりくる。
夢吉さんは「大山詣り」。仲入りを挟んで「近日息子」。夢吉さんにしては普通。
トリはこみちさんで「三枚起請」。これは先日の「湯島はなし亭」でネタ下ろしした奴や!聴きに言ってないけど。これも女の噺家さんにぴったりな、女の噺。相変わらず、どれもこれもチョイスがいいよなぁ。センスを感じる。
今夜は、こみちさんの方がきらりとしていた感じ。
帰りは迷いに迷って新宿を咆哮した挙句、焼き串屋さんへ。美味しい時間をありがとう!
★マーケティングの視点★
こと落語において、「しっくりくる」という納得感は非常に大事なように思う。女流噺家さんの場合、それは特に感じる。なぜなら、落語の主人公はその多くが男だから。男の噺家が女の登場人物を演じるのには、ほとんどの人が違和感を感じないのに、その逆はすごい違和感を感じてしまう。拒絶反応と言ってもいい。そこをクリアできているのが、こみちさんだ。男前なだけじゃなく、女を演じさせると、とてもしっくりくるのだ。女らしいとかではない、(噺家さんが演じる女)というしっくり感。これは稀有なことだと思うのである。独自性。売れるためにはマストな条件だ。
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