鏡味千仙:「半分垢」
春風亭百栄:「芝浜やりたい~ホームランの約束」
三遊亭遊雀:「船徳」
-仲入り-
三遊亭遊雀:「熊の皮」
春風亭百栄:「キッス研究会
開口一番、鏡味千仙(せんなり)さん。鏡味仙三郎師匠のお弟子さん。寄席に通っていると分かることだが、こうして太神楽の人が勉強のために高座に上がるときがある。扇辰師匠の会の時も千仙さんの開口一番を聞いた記憶がするなぁ。「半分垢」。たどたどしいけど仕方がないよね。早く、千仙太神楽を観たいね。
袖から始まる百栄先生の「芝浜やりたい」。「ジャム浜(通称)」と双璧を成す、「芝浜」を茶化した年末の持ちネタ。「ジャム浜(通称)」しか聞いたことなかったから、うれしい!戸をトントンする仕草が裏打ちだったところが俺のツボ。
ウルトラ・弩・変化球の「芝浜やりたい」では不安だったのだろうか。時間的に短かったからなのだろうか。続けざまに「ホームランの約束」までかけてくれた。百栄先生有難う!でもバージョンアップする前のほうがシンプルで面白かった気がするなぁ、「ホームランの約束」は。
次もネタだし。遊雀師匠の「船徳」。今年の「遊雀式」で話題だった「船徳」。冬に「船徳」。「志ん生師匠が冬に『鰻の幇間』をやってたことがある」と言いながら。いいなぁ、こういうの好き。ひねくれもの万歳。俺も、もう冬に「芝浜」「文七元結」はお腹いっぱいだわ。普通過ぎて。(泣きに来ました)的な風潮に反旗を翻したい。反骨心。一周回って、聴くのがこっ恥ずかしいというか。
噂になってたからハードル上げて聞きに臨んだけど、それほど(特殊)でもなかった。それでも気持ち良く聴けました。
仲入り後も遊雀師匠。
今年の高座数が「377」。去年が「320」と言う師匠は「熊の皮」を。以前、百栄先生の「鮑のし」が最高に可笑しかったと書いたことがあります。それを彷彿とさせました。飛ばしてる甚兵衛さんが可笑しいの可笑しくないのって。それを受け止める先生の度量の深さ。コントラストが見事。寄席で鍛えに鍛え抜かれた感のある「熊の皮」。
そんな風に堪能してたら百栄先生が「遊雀兄貴の『熊の皮』が大好き」と。やっぱりね。百栄先生の「鮑のし」、遊雀師匠の「熊の皮」。共通点がいっぱい。すーーーーーっごく面白い。
最後は百栄先生の「キッス研究会」。こっちもちょっとずつバージョンアップしてる気が。「間接キッス研究会」の件って、はなっからあったっけ?
これが今年の落語聴き納め。
遊雀師匠は仕事納めらしいけど「熊の皮」で納めるなんていいよなぁ。かっこいい。
★マーケティングの視点★
2014年の落語。文菊さんの「高砂や」にはじまり、百栄先生の「キッス研究会」で聞き納め。落語よ、今年も有難う。来年は扇辰師匠の会からスタート。さて、聞き初めは何になるかぁ。わくわくしています。
※百栄先生のブログに「遊雀兄さんの「熊の皮」は何度も食べに行く一押しのラーメン屋さんのように好きなネタです。」と書いてあった。いやぁ、同感です。百栄先生も、遊雀師匠も大好き!
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