大成金 第三部@新宿文化センター

雷門音助:前説
昔昔亭A太郎:「面会」
春風亭昇也:「二十四孝」
柳家喬太郎:「按摩の炬燵」
-仲入り-
神田松之丞:「中村仲蔵」

A太郎さんの「面会」。以前、円丈らくご塾で聞いたときは超面白くてげらげら笑ったんだけど、今日のは…。なぜだろうなぁ。前聞いたときはすごく面白かったのになぁ。

お目当ての昇也さんは実行委員長の働きに時間と気をとられたのか、絶好調とはいえない「二十四孝」。マクラはいつもながらに面白かったです。

大成金で初めて会った隣の方と喜多八師匠の話(主に御加減の事)をするとは思わなかった。これだから優しい落語ファンは好きだ。にしてもキョンキョン。変幻自在。緩急。客の転がし方と言うか手玉の取り方と言うかクライアントマネジメントと言うかコミュニケーション力、半端ねー。まさに高(価な)座。高座がちゃんと冬のお店になったよ。絵が浮かんだのさ。

酔った按摩に「国本武春が死んだ。サンタクロースはいなかった。居たら、きっと戻してくれたはずだ。畜生、馬鹿野郎…」と言わせるなど、膝が悪いと言うバッドコンディション(絶好調とは程遠い印象)ながらも、手練手管な、老獪テクニックが見え隠れする「按摩の炬燵」。昨日夭逝した国本武春先生のことに触れたのは小さくなかったなぁ。

松之丞さんは自信の「中村仲蔵」。以前聞いたときのに比べて、自身の工夫も凝らされていて素晴らしかった。ただなぁ。露の新治師匠のを聞いちゃったからなぁ。もはや俺には、露の新治師匠の「中村仲蔵」のほうが、ぐっと来るのだ。

人形町らくだ亭(第62回)@日本橋公会堂で聞いたのが、2015年俺のベスト1ってくらいの一席だったからなぁ。

とは言うものの総じて、大成金。楽しめました。年々、お客さんの見る目も、要望も高くなると思うけど、頑張っていってほしい。俺も若者達に負けぬように精進しなければ。

ときに来年の大成金。

俺の勝手希望ゲストは、落語協会からなら喜多八、白酒、扇辰。芸協からなら小柳枝、文治、遊雀。喜多八師匠が来るなら鯉昇兄貴も良いな。そうなると松鯉先生だって。立川流なら左団次、談四楼、談笑と言うのが俺的に素敵無敵。新治、吉弥、小米朝と言うのも激しく惹かれるわぁ。妄想万歳!