2018年01月号 Wi-Fi(無線LAN)を使った市場創出。


目には見えない囲い込み。Wi-Fi(無線LAN)を使った市場創出。

 

目には見えないWi-Fi。「いちばんたいせつなことは、目に見えない」?

 

 

新年、明けましておめでとうございます。本年もMRDをどうぞ宜しくお願い致します。今年の最初のテーマは「Wi-Fi(無線LAN)」です。

 

■お店の集客にも欠かせないWi-Fi

 海外の、あるレストランでの話。ビール(瓶)を注文すると、王冠の裏に無料Wi-Fi(フリー・ワイファイ)のパスワードが記載されている。その瓶ビールを買うと、その店にいる間、30分限定で無料WiFiが使えるという仕掛け。その無料Wi-Fiは、ビール会社提供。上手い仕掛け、絶妙な発想ですよね。30分ごとに瓶ビールを注文する人、続出ではないでしょうか。

 

 ちなみに日本ではR.O.STAR(ロースター。カフェのチェーン店)が似たようなサービスを。レシートに無料Wi-Fiのパスワードが書いてあるそうです。このように、Wi-Fiは集客効果もあります。利用ニーズが高いからです。

 

■Wi-Fi(ワイファイ)とは

 そもそもWi-Fiとは、パソコンやスマホ、ゲーム機、テレビなどのネットワーク接続に対応した機器を、無線(ワイヤレス)でLAN(Local Area Network)に接続する技術のこと。Wi-Fiを利用すれば、リビングのレコーダーで録画した番組やパソコンに保存した音楽を別の部屋で視聴したり、タブレットに保存した写真をプリンターで印刷したり、Wi-Fi対応の家電製品と連携して、電源のオン/オフや稼働状況の確認ができるようになります。

 

■2020年に向けて整備されるWi-Fiインフラ

 増え続ける訪日外国人観光客からのニーズも高いのがWi-Fiです。実際、「日本はフリーWi-Fi後進国だ」と揶揄されるほどの未整備状態。ネット面での「おもてなし」環境整備も急務です。実際、東京メトロは東京オリンピックが開催される2020年夏までに東京メトロ全線の車両内で無料Wi-Fiを使えるようにすると昨年発表し、整備を急いでいます。

 

■IoTのベースは無料Wi-Fi

 盛んに言われる「IoT(アイ・オー・ティ、Internet of Things)」も、Wi-Fiがなければ発展しません。様々な「モノ(物)」がネットに接続され、モノ同士がインターネットのように繋がり、相互に制御する仕組みや、それによる社会の実現を指しています。ロボット掃除機や、スマートフォンのアプリで開け閉めが可能な玄関鍵、防犯対策には欠かせないネットワークカメラなどは、Wi-Fi接続タイプのIoT家電です。Wi-Fiを介して、照明のオンオフやカラーを変えられるLED照明なども登場しています。今後ますます、無線LAN機能を搭載した機器は増えるでしょう。

 

 「星の王子さま」(サン・テグジュペリ)は「一番大切なことは目に見えない」と言いました。一番かどうかは兎も角、今後の市場開拓に目には見えないWi-Fiが必須で、大切なモノであることは確かです。(終)

 



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