第24回 あかぎ寄席

前から気になっていた「あかぎ寄席」@神楽坂

神田松之丞:「佐野山権平・情け相撲(谷風七善根)」
立川こはる:「たらちね」
-仲入り-

鏡味味千代:太神楽(秘技・富士廻し。俺勝手に命名)
昔昔亭A太郎「船徳」

松之丞さんの枕はどれも聴いたことがある内容だったけれども、どれも面白いので無問題。特に大好きなのが浅草木馬館での一説。「国本武春(口演)の浪曲をインド人が聴いていたが、行儀が悪く、誰彼ともなく何度も何度も携帯電話が鳴る。だが、それを国本武春の相方でもある曲師(三味線担当)の沢村豊子が、三味線を素晴らしいタイミングで鳴らして着信音を掻き消していく」とうプラス・マイナス・ゼロ効果の驚異的スキル、テクニック、神業な風景。失礼ながら、一度、その場に居合わせて観たい。噺が巧い。臨場感たっぷり。

「(枕が長すぎて持ち時間が)残り10分ほどしかありません」ということで短めの講談「横綱谷風 佐野山の情相撲」。短いと空間支配力が発揮されない感じ。消化不良な気持ちに。ただ、実際の身長よりも大きく見えるんだよなぁ松之丞さん。高座に上がると実際の身長よりも大きく見えると言えば喜多八師匠もそう。これは芸人(人)として誇るべき印象だと思うのですが、どうでしょう。

こはるさん。「たらちね」。他の噺が聴きたかった。達者なことは知っている(女性落語家の中では一番上手いのでは?ほめ過ぎ?)ので、なんかもっと、山場のある眠気を飛ばすようなネタをかけてほしかった。ウトウトしている人が俺以外にも見受けられた。

鏡味味千代さん。太神楽。山梨県出身で今日経った今山梨での興行から戻ってきたばかりという事で「秘技・富士廻し(俺勝手に命名。富士山人形を傘で回した)」を披露。翁家和楽社中が「投げ物」ならば、こちちらは「立て物」ということなのかな。関係者なのか、彼女の演芸中、ずーっと写真を撮ってる人がいた。たいへんな迷惑。仕事で撮るなら観客の邪魔にならないよう、部屋の後ろから長玉(望遠レンズ)で撮影すべき。大変失礼な印象で、がっかり。

初めて聴くのがA太郎さん。「船徳」。オープニングトークと枕はいまいちでしたが、歯切れのよい語り口は好き。ただ、若旦那の徳兵衛と乗客A・乗客Bの演じ分けが今一つで臨場感に欠けた。残念。また、写真と違い坊主頭だったので、なにか師匠をしくじったのかな?とか、余計な雑念も入ってしまいました。

 

次回、7/24(水)にも来たいと思っているのだが、仕事次第…。それとは別に、松之丞さんの会はできるだけ追いかけたい。