落語事典探検部2@坐・高円寺

落語事典探検部2@坐・高円寺

ビフォートーク:わさび・遊雀・彦いち
柳家わさび:「棚という字」
三遊亭遊雀:「旦那の雑煮」
-仲入り-
林家彦いち:「手向けのかもじ」
桃月庵白酒:「冬の遊び」
アフタートーク:わさび・白酒・遊雀・彦いち


ビフォートーク:わさび・遊雀・彦いち。白酒さんはよりうりホールの会に出ているので終わり次第駆けつけますとのこと。

「落語事典探検部1」も行きたかったが、他の会とバッティングしてしまい、今回初参戦。でも客入りは…。前回は満員だったそうだけど。

遊雀師匠が言うように「噺が世に出る、生まれる瞬間を楽しみに来てください」ってのには納得共感。みんな好きじゃないのかな、この手の珍しい落語会。完成された噺をしっかり聴くことに木戸銭を払いたんだろうか。それとも顔付けの問題か。遊雀・彦いち・白酒が揃うんだから、俺的には満点顔付けですけどねぇ。

初めてのわさびさんの、初めての「棚という字」という噺。もやしっこみたいだけど、地味だけど、ちょいちょい笑える笑いを挟んで来て、センスを感じました。「ろくでもない 七で誤魔化す、八五郎」。このフレーズも気に入りました。見た目には台所鬼〆さんと印象がダブりました。目のぎろっとしているのが鬼〆さん。目の細いのがわさびさん。二人会やってください。俺、行きます。ときに本題。「棚という字」という噺。おんなじ漢字ネタの噺だけど、俺は「平林」よりも好きだなぁ。今回だけじゃなく、もっと高座にかけてほしいです。

久しぶり。待ってました!遊雀師匠。枕は今一つでしたが、そこはやっぱり遊雀師匠。聴いたら絶対におせちとお雑煮が食べたくなること必至!「旦那の雑煮」。黒豆は~♪のメロディが頭から離れません。着メロ化すればいいと思う。長いけど。この噺ももう一度聴いてみたい噺。

彦いち師匠のは「手向けのかもじ」。アフタートークで白酒師が「おうむ返しは難しいんですよね~」といっていたけど、この手の噺は俺好みではありませんでした。彦いち師匠は相変わらず枕が面白い。乗り合わせた飛行機オタクの話とか。同じような電車オタクに出会ったことがあるので、とってもよくわかって可笑しかった。

みの話題、偽装ホテル問題に(いつものように)白酒流の“おもしろ毒”を吐いてから、白酒師匠は「冬の遊び」。唖然とするほど短かったけど(俺の体感調べ)、面白かった。

桂米朝師匠のそれとは違って、俺的に解釈するなら、旦那に「いまは夏で暑いけど、冬であるかのように振る舞った者にお小遣いをあげる」と言われて、その遊びに翻弄される幇間の噺でした。「ただ単に旦那に弄ばれる幇間の噺なら『幇間腹』という名作があるので、それとは違うようにするのに苦労した」と白酒師。

白酒流に仕上がっていたからこそ、幇間の慌てぶりや粗忽感が面白かったんだなぁと。やはり、おっちょこちょい、粗忽者をさせたら白酒師は最高です。こちらももう一度聴いてみたい噺。

全員でのアフタートーク。ここまでのプロセスがわかるのが客としては相当楽しいのです。疲れてる所悪いけど、俺としてはもっともっと聴きたい!そんな気分に。ところで4人並ぶと白酒師匠の小柄さにびっくり。並ぶと際立ちますね。高座では、でっかく見えるのは芸の成せる技なんだろう。素晴らしい。

客入りが今一つだったから懸念されると思うが、ぜひ3回4回と続けて欲しい会です。疲れてたのでアンケート出さずに帰ってきたけど、明日、FAXで送ろう。「何としてでも継続開催してください」って書いて送ろう。

 

 

追伸:噺とは関係ないけど、三遊亭わん丈くんのきびきびとした良い声での場内注意事項アナウンスも楽しかった。ユニークな注意事項アナウンスと言えば、「本牧落語五人会」。また行きたい。また行って、あのユニークな注意事項アナウンスソングをもう一度聴いてみたい。