林家はな平勉強会vol.11「落語相対性理論」

林家はな平勉強会vol.11「落語相対性理論」@ミュージックテイト

林家はな平:「大工調べ(前半:啖呵篇)」着物1
林家はな平:「大工調べ(後半:白洲篇)」袴に着替えて
-仲入り-
林家はな平:「崇徳院」着物2



「蝦蟇の油」と同じように、言い立ての件で「よ!うまい!」という拍手はもらえても、なかなか笑いが生まれない噺の典型。でも、避けて通ることはできない古典中の古典。それが「大工調べ」。

通しの「大工調べ」だったが、ちっとも長くは感じなかった。はな平さんなりの工夫と配慮があったからだと思う。

ちと重たい雰囲気の「大工調べ」に比べて、はな平さんのポップスターぶりを発揮していたのは「崇徳院」。(いかんなく発揮とまではいかない。「片棒」くらいはじけたときの表現だなそれは)。熊五郎がおろおろ・ヘトヘトになるシーンをもっと加えると、もっとちがった崇徳院になるのかも。有りえないところに探しに行くとか。

これから工夫が加わって、自分なりの大工調べや崇徳院に仕上がって行くんだろうなぁ。

噺家さんがネタを下ろす、あるいはネタおろしに近い段階で高座にかける。この初期の段階(遊雀師匠いわく『生まれたての瞬間』)に居合わせたってことがファン冥利に尽きるのです。あぁ、楽しい。成長の過程を共有できるわけだからね。それを楽しめる二つ目ファンは幸せ者だよ。

勉強会のタイトルからしてわかあるように、はな平さんは落語に対して真剣。まじめ。(何度か話をさせてもらって、そこは強く感じている)。そういうところに人は惚れるんだろうなぁ。

二分咲き(二つ目だから)で終わるか、大きく華を咲かせるかは、本人次第。なんてことは芸の道ですもの、当然。でも、でも。でもですね。

もっと修行を積んで、衒いとか照れとか、そういうものが落ちたとき(そういうものをコントロールできたとき)、もんのすごいブレイクスルーしそうな気がしてならないのです。大輪の花が咲く気がしてならないのですよ、俺は。

て、ことで次回も行くぜ。林家はな平勉強会
vol.12「落語相対性理論」@ミュージックテイト=2014年01月09日(木)
vol.13「落語相対性理論」@ミュージックテイト=2014年03月2?日(?)