『師匠と弟子三人寄れば一門の智恵』第1回さん喬一門会師弟四人会(昼の部)@イイノホール

『師匠と弟子三人寄れば一門の智恵』第1回さん喬一門会師弟四人会(昼の部)@イイノホール

金原亭駒松:「から抜け」
柳家さん喬:「万金丹」
柳家喬之助:「堪忍袋」
柳家喬太郎:「カマ手本忠臣蔵」
-仲入り-
柳家さん喬:「按摩の炬燵」
柳家喬太郎:「粗忽長屋」
柳家左龍:「立ち切れ」


さん喬一門会師弟四人会@イイノホール。昼夜興行。俺先輩を誘って、昼の部。まず結論から言う。さすがは石井さんだ(※)。今日の会は石井徹也さんの主催する落語会なのだ。ものすごい満足した。単なる一門会とも違い、真打4人での会ってのがいい。安定感、安心感抜群。演じた一門もすごいが、俺はプロデューサーとしての手腕に感激だ。

開口一番前座は駒松さん。「から抜け」。 本牧落語五人会@稲荷町・下谷神社で見かけて以来。

サラ口(一番はじめの出番のこと)でいきなり、さん喬師匠。やっぱ生はいいや。テレビ(『落語研究会』)で観るのとは大違い。貫禄の「万金丹」。

男子校のときの、のすけさん(喬之助さん)とはやはり違うわな。手練れ感バリバリ。確実にどっかん!どっっかん!と笑いの渦に。学校寄席での不遇をサゲに「堪忍袋」。

今まで観てきたキョンキョンの中で、今日のが一番面白かったし笑った。真打だけでの一門会だし、二席やれるということで、変な緊張感もなく、伸び伸びしていたのかもね。最高潮にはっちゃけていた気がする。ツイッターやブログに書けない(書かないでね、って言われる)枕ってイイよね。単純かもしれないけど、枕と落語をスムーズに結べる人って大好き。強引なの人は下手くそか!と感じてしまう。さすがはキョンキョン。

 

良かったわぁ。大当たり。「カマ手本忠臣蔵」。超絶笑えるね。鯉八さんの「どすこい乙女」といい、これといい。オカマネタって最高に面白いね。女が出てくる噺って喬太郎師の実力が如何なく発揮される。しかと受け止めて、大笑いすることができました。

さん喬師匠は「按摩の炬燵」。さん喬師匠がやると、やさしいやさしい按摩さんになるよね。

喬太郎師は「粗忽長屋」。大好きな粗忽系噺の中でも、もっとも好きではない「粗忽長屋」なのだが、キョンキョンがやると違う。少し好きになりました。この噺。

トリは左龍さん。「たちきり」。満を持しての大ネタだったんだろうけど、俺としては、うーむな感じ。じゃぁ、何だったらよかったのかと問われて困るけど。文七元結とか芝浜でも嫌なんだけど。俺の中では秋冬のシーズナリティではないんだよなぁ、この噺。かなりピンとこなかった。残念。左龍さんに似合うこの時期に見合う大ネタ、聞きたかったです。文七とか芝浜以外で。

でも、総じて最大級に楽しめました。石井さん、さん喬一門の皆さん、ありがとうございました。


で、以下はこちらは行かなかった夜の部。昼夜通しの予約客が200名位いたらしい。イイノホールのキャパが500名だから、半数近くが通しで楽しんだことになる。さすがだな、さん喬一門。第1回ということは、2回目もあるという事だな。ぜひ来年もやって欲しいもんだ。行きたい。

林家なな子:「味噌豆」
柳家喬太郎:「首ったけ」
柳家左龍:「鹿政談」
柳家さん喬:「中村仲蔵」
-仲入り-
柳家さん喬:「浮世床(本・夢)」
柳家喬太郎:「聖夜の鐘」
柳家喬之助:「子は鎹」