第67回 鳥越落語会

第67回 鳥越落語会

柳家ろべえ:「お菊の皿」
柳家喜多八:「ラブレター」
春風亭一朝:「唐茄子屋政談(序)」
-仲入り-
柳家喜多八:「お直し」

師匠の会に来る人は、みなレディース&ゼントルマンだなぁ。と思う。あと、元気のいい女性が多い。噺家さんと、そのファン特性を推し量るのは隠れた楽しみ。

さて、ろべえさんの「お菊の皿」。俺が聴いた、これまでのろべえ高座の中で一番良かった。今回も時折、多少頼りなげと言うか、背伸びと言うか、師匠を真似て?手練れ風に語っちゃおう的な?不自然な老成っぷり?こしゃくな印象?も受けたので、序盤はあまり期待せずに聴いていたら、中盤以降の盛り上げ方、畳み掛けがすごかった。

最後、9枚って言わなきゃいけないのに、18枚ってトチっちゃったけど、それ以外はすばらしかった。

いい気になったお菊ちゃんが見栄を切ったり、「飛び六方(勧進帳で弁慶が花道から引っ込む時に踏む)」でぽんぽん飛んだり、歌舞伎の楽しさも取り込んで、エンターテナーな感じの「お菊の皿」。そりゃ、師匠も褒めるわ。目じりが下がるわ。

喜多八師匠。夏本番に向けてまた激痩せしてないか気になったけど、顔色、頬コケは大丈夫そう。一安心。小三治師匠を彷彿とさせる長くて楽しい枕(高校時代の話・小ゑん兄貴との話)から、蔵出ししたという「ラブレター」。これは四代目柳亭痴楽師匠の噺なのかな?

「ここに呼ばれたのは二度目。裏が返った」と喜ぶ一朝師匠は「唐茄子屋政談」。ただし、吉原田圃での売り声の練習までの「序(上)」。あぁーあ、最後までフルバージョンで聴きたかったなぁ。『薄墨』の唄、さすがは一朝師匠だ。思わず拍手しちゃったよ。

トリ。喜多八師匠は、まず、艶笑小噺から。甚五郎が魂を込めて彫った女性向けの木彫りの張形が織りなす心模様。って違うか。まぁ、大筋はそんな感じ。詳細は書きにくい。昨夜のピンク色の落語会「ピンクの白鳥」での心持ちをひきずっていたからこその、今夜の艶笑小噺(会場にも来ていた本田さん作らしい)だろうな。師匠くらいかっこよく枯れてると、この手の噺が必要以上にエロくならずにいいよね。若手には絶対無理。

そこからの「お直し」。本当は「妾馬」をかけるつもりだったそうだが、一朝師匠が超美味い声を披露しちゃったもんだから、比べられちゃぁ叶わない!ってんで「お直し」を。ホントかな?最初から「お直し」に決め打ちして上がって来たのでは?

「お直し」強化月間らしいけど、今夜のも、これまでとはまた違って、いい噺だった。これが落語の良い所だわ。

あ、そう言えば、艶笑小噺の冒頭、師匠の口からろべえさんに関する衝撃の発表がありました。びっくりしたわ。予想外です。

 

鈴木のおやっさんエンドおかみさん、ご馳走様でした!

 

次回は9月? またくるぜ!浅草橋!

 

▲昨日もらったチラシ。去年行けなかったからな。今年はぜひとも参加したい。