スペース・ゼロB1寄席Vol.15@全労済ホール

スペース・ゼロB1寄席@全労済ホール

三笑亭夢吉:「饅頭こわい」
神田松之丞:「芝居の喧嘩」
瀧川鯉八:「藪のなか」

今夜初のスペース・ゼロB1寄席。壁がガラス張り。外からの視線が気になるのは、遅れてくるという友人を待っていたからだけではないはずだ。何か落ち着かない空間。ちょいと寒々しいし。建築的空間がね。会の雰囲気とかではなく。

夢吉さんの「饅頭こわい」は、実際には「饅頭おもしろい」だ。

四つ足のもので食べられないモノはない⇒炬燵は無理だ。当るから⇒こたつだけにね。とか、饅頭で殺したら、暗(餡)殺だ。などの、一定のシーケンスで小刻みな落としてくるのが、テンポ良くて可笑しくて。おかしくって。お菓子くって。「饅頭こわい」だけにね!伊達に、いろんな高座で場数を踏んでないなと。流石の一席。

松之丞さんは「芝居の喧嘩」。俺は一朝師匠の「芝居の喧嘩」が好きだけど、本来は講釈の『芝居の喧嘩』が元だそうです。で、落語の方は、講釈のパロディー版だとか。「幡随院長兵衛」は連続物らしい。興味津々。

幡随院長兵衛(ばんずいいんちょうべえ)が率いる「町奴」と呼ばれる無法者軍団と、水野十郎左衛門(みずのじゅうろうざえもん)を筆頭とする「不良旗本」軍団とが、いがみ合いを続けていた江戸。ある日のこと、芝居小屋で両軍の手下が鉢合って…というストーリー。長兵衛の手下、夢市郎兵衛と唐犬権兵衛が主軸。松之丞さんの了見と任侠ものはシンクロする。一番の聴かせ所は、中盤の言いたて。聴き惚れていたから拍手が送れたと思ってください、松之丞さん。小気味良く、心地よく。桟敷席を買い占めた水野十郎左衛門を筆頭に席を陣取る旗本奴たちの名前を、ずらずらっと、スラスラっとまくしたてるまくしたてる。素晴らしい!


トリは鯉八さんで「藪のなか」。これも好きな噺。初めて聴いたのは「円丈らくご塾」だったかな。普通なら、高座でかけてかけて、ここまで練り込まれて。って思うけど、鯉八さんの噺は生まれた途端に完成形な気がする。何度聴いても最初から変わってる感じがしない。それで面白いのだから、それはそれですごいよ。

帰りは、遅れてきて5分くらいしか聞いていないのに正規料金を支払った友達と串揚げで打ち上げ!

★マーケティングの視点★
落ち着く空間だともっと楽しめる気がしたのは俺だけだろうか。出番待ちする演者さんとか丸見えだし。しっかし、この3人は人気者だ。てか、今の「成金」メンバー、小痴楽さん、小助六さん(師匠)あたりの層の分厚さは物凄いよなぁ。10年後の芸協って、関東ローム層並みの盤石さだと思う。