小傳次・小太郎 二人会

今大ブーム!俺の中で。それが神保町の焼きそば屋「みかさ」。今夜の夕飯に!と思って行ったら、時すでに遅しで、店仕舞いされたし。ぐぁーーん!終わってたー。気を取り直して、隠れ家盲点カフェで軽食。向かうはらくごカフェ。


今夜は「小傳次・小太郎 二人会」。このたび真打に昇進した柳家喬之進改め小傳次さん・柳家小太郎さんの兄弟弟子の会。

柳家小傳次:「地見屋」
柳家小太郎:「真景累ヶ淵 豊志賀の死」
―仲入り―
柳家小太郎:「いもりの黒焼」
柳家小傳次:「船徳」

小傳次師が「地見屋」、小太郎さんが「いもりの黒焼」というめったに演じられない珍しい噺をそれぞれ口演。「いもりの黒焼」はこれから寄席で聞く機会が増えそうな予感(の噺)です。おもしろい!

友だちが「小太郎さんがイイ!」というので聞きに来たという側面もあるのだが、果たして、その小太郎さんがすごく良かった。びっくりするくらいよかった。俺にはずんずんと刺さりまくったのでありました。メインの小傳次師匠をかすませてしまった。

歯切れがいい、聞き取りやすい。は当然として。ちいさい、ちゃらい、へらへらした第一印象とは裏腹に、噺に入るとがらりと雰囲気を変えて、超丁寧なストーリーテラー。どんどんと客を己の世界に引き入れていく技術たるや、芯を打てる技量がもうすでに十分あるのではないかと俺は思ったのであります。吸引力、世界構築力が図抜けているよ。こりゃ逸材だ。名前は小さいけれども巨人になる人だね、小太郎さん。さん喬一門恐るべし。

今夜がたまたまだったのか。そんな事はないだろうけども、もっともっと他の噺を聞いてみたい!と思わせてくれたファーストインパクトが弩級の小さな巨人・柳家小太郎にロックオン完了。これから追いかけますよ。

★マーケティングの視点★
「地見屋(落ちてるお金を拾って生計を立てる人の噺)」じゃないけど、こういう拾物(失礼!)があるから(わかりやすい人気落語家ばかりが出る落語会とは対極にある)“地味な落語会通いは止められないのです。発見したときの喜びったらないからね!「アー、面白かった」に加えて、「わぉ!やったね!見つけちゃったよ俺!出会ってしまったよ!」という喜びとを、二重に・二倍に味わえるのだからして。

5月3日は「二代目三笑亭夢丸 真打昇進襲名披露興行@新宿末廣亭」があるのだが、それを押しのけて「柳家小太郎 とうとう独り@落語協会二階」に俺を向かわせようとしている。夢丸さん披露目興行@末廣亭は、5/9(土)だな。5/6(水)は「台所鬼〆勉強会「60分?席勝負~第90試合@落語協会2階」があるからな。うーん、うれしい悲鳴。うれしかったので「三幸園 白山通り店」でちょっと一杯。店内は客で一杯。しっかし、いい夜だったなぁ~。