時間がなくて、じっくり目を通してくれない上司にも効く!もっとも短く、ぐさりと刺さる企画書の作り方

昔、有名な某コピーライターが300枚だとか400枚だとかの企画書を書いた、と本当か嘘かわからないような噂が広告業界に流れたことがありました。おいしい生活が…とか、じぶん新発見とか、不思議大好きなんかの時代の話です。

 

一大プレゼン、巨大プレゼンなら、今の時代でも、まぁ、話はわかります。自分でも100ページもある企画書を書いたことがあります。もちろん、必要があったからですが。

 

でも、普通は、もうそうじゃない。24時間をいかに効率よく使うかも求められてきている時代です。スマホも見なきゃいけない。メールも送受信しなきゃいけない。忙しい現代人。20~30年前とは時代も暮らしぶりも働き方も全部違ってきているのです。

 

短い会議の中で、短い時間を与えられて、その中でプレゼンしなきゃならない。あるいは、立ち話しながら上長のハートを掴まなければいけない。もっと過酷なのはエレベーターが開くのを待って、社長室まで歩くあいだの社長に1分間プレゼン!なんて話も。

 

そんな時短を要求されるビジネスシーン、プレゼンシーンでも効力を発揮する企画書の作り方をお伝えします。聞けば「何だ、そんなことかよ」と思うでしょうが、そうなんです。そんなコトなんです。でも、意外と気づいている人は少ないのも事実。

 

では、さっそく、本題に移ります。ここは、SEO対策のランディングページではありませんから、引っ張りません。滞在時間も気にしません。端的にズバリと書きます。ズバズバっと端的に短的に書いて…(それが引っ張りだ!って?失礼しました。いきます)

 

01枚目:表紙

02枚目:企画意図

03枚目:企画内容

04枚目:企画実行メリット

 

以上です。以上、たった4枚。この4枚で十分通じる資料を組み立てることができます。逆に言えば、このくらい、端的に表現できない企画は人の心を動かしたりはしないのです。(あなたが今作成している企画資料、わかりにくい届かない⇒動かないの悪循環になっていませんか?)

 

最近流行の「A3企画書(A3用紙一枚にまとめるタイプ)」であれば、1枚で済んでしまいます。

 

①01枚目:表紙

=当然表紙は必要です。タイトルからキャッチーにして、ファーストインパクトを最大に!見る人のハートをぎゅっと掴みましょう。

 

②02枚目:企画意図

=提案意図。なぜ、この企画(提案)が必要なのか。必要だと思ったのか。必要だと信じるのか、などについて端的に書きましょう。大見出し(≒キャッチコピー)と、本文(≒ボディコピー)で構成すれば十分です。

 

大見出しは、~30文字に収めましょう。短くて、読むのに時間がかからなくて、ぱ!っとひと目で理解できるのが理想。本文も、ツイッターサイズに収めましょう。140文字では無理?では、せめて、「3ツイッター」(1ツイッター=140文字)には収めましょう。

 

③03枚目:企画内容

=こちらも、大見出し(≒キャッチコピー)と、本文(≒ボディコピー)で構成。企画の、戦略の具体的なことについて書きましょう。5W1Hを押さえて、できるだけ詳しくわかるように。※ただし、1枚に収めることを意識しましょう。文字が小さすぎるのもNGです。(上長は老眼が多いから!)

 

「5W1H」は情報伝達の基礎中の基礎です。 「いつ(When)/どこで(Where)/だれが(Who)/なにを(What)/なぜ(Why)/どのように(How)」という6つの要素を、端的に表現しましょう。

 

④04枚目:企画実行メリット

=最終ページです。実行による“見込みを訴求するページです。この企画を実行すること(必要なヒト・モノ・コト)で、誰が/何を/どのくらい得られるのか?を記します。インプット要素(詳細条件など)が不明瞭な場合は、仮説で書きましょう。「仮に、**万円をかけて、**万人動員したら、**万円の売り上げが見込めます。」など。仮説は大事。仮説構築力はもっと大事です。

 

【誰が】:自社であることはもちろんですが、MRD(ミウラ・リ・デザイン)なら企画には「世間のメリット(社会性・社会貢献)」を加えます。MRDの基本理念は「三方よしの実現」だからです。企業も儲かる、生活者も得をする、世間も良くなる。これができる企画が最高だと信じています。

 

【何を】:これはリターンの部分。もちろん基本は収益です。例えばですが、金銭的収益はとんとんでも、「生活者からの信頼を獲得する」という資産を得るケースもあります。自社のスタッフのスキルが向上する・貴重な経験を得られる、という獲得資産もありえます。

 

【必要なお金】:「**万円をかけて」の部分は、コストなのか投資なのか。これは、費用対効果になるのか、投資対効果になるのか。明確に言い切れるとモアベターです。

 

【視覚素材】:ワードでもパワーポイントでも、イラレ(イラストレーター)でも構いませんが、アニメーション(動き)も、装飾過多な画像もイラストも写真も不要です。極論を言えば、デザイン性などなくても問題ありません。伝わればいいのです。

 

そう、伝わればいいのです。正しく、速く、伝われば。

 

★マーケティングの視点★

(1)短い言葉や資料には、その人の「覚悟」が凝縮されていることが多いです。逆に、冗長な企画書には、その人の「保険・逃げ・言い訳」がいっぱい詰まっていたりしますね。あなたが、その企画書を見せられる・読まされる側の上長だと思ってください。どちらの書類に強く惹かれますか?

 

(2)まずは骨子から。アウトフレームがぐらぐらな企画に詳細などありえません。詳しい話は後からいくらでも作りこむことができます。まずは骨子、企画の基盤(A4×4枚で語れます!)を磐石に。