両国亭ゴールデンウィーク特別興行 三遊亭好の助真打昇進披露興行(千秋楽)

両国亭ゴールデンウィーク特別興行 三遊亭好の助真打昇進披露興行(千秋楽)

 

三遊亭兼太郎:「ん廻し」

鈴々舎八ゑ馬:「めぐすり」

立川笑二:「元犬」

金原亭馬玉:「そば清」

―仲入り―

真打昇進披露口上(左から、兼太郎、笑二、風子、好の助、小太郎、馬玉

春風や風子:「異母兄妹」

柳家小太郎:ダイジェスト版「芝浜」からの「のっぺらぼう」

三遊亭好の助:「芝浜」

 

八ゑ馬さんは、好の助さんに稽古をつけてもらったという「めぐすり」を。笑二さんの「元犬」はさらに面白くなっててびっくり。大笑い。もはや鉄板、大鉄板。体型にも貫禄がでてきたぞ。馬玉師の「そば清」も確実な武器とみた。これで掴めないお客さんの気持ちはないだろう。「これでもか!」って感じではなく、かる~くやっちゃうところが真打だよなぁ。粋でかっこいい。

 

この手の披露口上のありがたさ(例えグダグダであっても。いやむしえろグダグダだからこそ)は、真打本人との関係性が垣間見れるコト。好の助さんに対する各人の出会いや思いが知れてうれしかった。5/17(木)の披露興行には誰が出るのか今から楽しみ。ふたりほどは、そのツイッターから当たりは付いているのだが。

 

小太郎さんは“膝替り”(※)の位置で軽い噺を…と思いきや、なんとトリに控えし好の助さんに「芝浜」を無茶ぶり。その振り方も小太郎さんらしいや。なんと、芝浜のダイジェスト版をやってのけたのだ。3分版芝浜って感じで。サゲまでやっちゃったよ。さぁ、トリ。どうする?どうなる?(昨日とはまた違うイキイキとした高座。すてきです。高座を縦横無尽に動き回る姿を見ていると、あぁ、流石はキョンキョンの弟弟子なんだなぁと、また別の感慨が。こんなこともできる噺家さん何です。小太郎さんって。)

 

※:膝替り(ひざがわり):番組の最後、トリのすぐ前に出る芸人さんのことです。原則として色物の方ですが、真打の芸を引き立てて、控えめな がら自分の芸を皆様に披露し、それが決して邪魔にならない様にするのが肝心

 

で、なんと好の助さんは本当に「芝浜」やっちゃった。外は真夏なのに。大ネタの大判振る舞い。今年初の「芝浜」。GWの最終日に(笑)。しかも、小太郎さん芝浜を聞いた後でも、(う~ん、うまい)と唸るようなサゲで。真打ともなれば、あんな挑戦状出されても、こんなに軽妙に受けて立つことができるの?流石です。