講談実験室 其の一

第1回 講談実験室

神田松之丞:「違袖の音吉」
神田松之丞:「西の天狗」
-仲入り-
神田みのり:「三方ヶ原軍記 五色備え」
神田松之丞:「赤穂義士銘々伝 勝田新左衛門」


松之丞さんの講談実験室。どんな実験なのか?と思ったけど、思ったほど過激ではなかった。優しい実験。これもまた松之丞さんらしくて素晴らしい。

一席目は「違袖の音吉」。道楽亭満席で、乗りに乗っていたのか、どうなのか。俺が以前に聞いた「違袖の音吉」よりも、格段に面白かった。確実に笑いが取れる、開口一番、客を掴み、一体化させ、空間を支配するのにはもってこいの武器なのだろう。その思惑は見事にはまりまくり。

以前、つぶやきで学校寄席でうけるネタとして上げていたようだが、それにも納得。子供も笑うわ。俺が子供っぽいのか、いや、そうじゃないだろう。とにかく笑いの絶対値が高いネタ。

つづいて初めて聴く松之丞さんの新作。「西の天狗」と言うらしい。普通。ブログを観ると、他の新作、グレーゾーン・桑原さん・ドレミファ・姉妹都市・与話情浮名右足・黒(白)ガッテン・トメ・しゅうまい・農民Bなどもお持ちのようです。これらの新作も是非聴いてみたい。次回以降の講談実験室が楽しみで成りません。

先日のグズグズ寺でA太郎さんが枕でしゃべっていたみのりさんとは、この女性なのか。松鯉師匠の物まねが頭に浮かんだのは俺だけではあるまい。「三方ヶ原軍記 五色備え」という噺。前座向けなのかな。緊張感がびんびんに伝わってきた。これからも頑張って下さい。

最後。先日のグズグズで聴いた「赤穂義士伝 赤垣源蔵・徳利の別れ」も良かったけど、こっちの「赤穂義士銘々伝 勝田新左衛門」のほうが俺にばっちりはまりました。「間を貯めながら話す」という実験に臨んだ松之丞さんですが、次第にいつもの松之丞リズムに。俺は松之丞さんの、いつもの疾走感のあるリズムが若々しく、荒々しくて好きだけどなぁ。

総じてとーーーっても楽しめた会でした。

今夜だけじゃなく、来週も再来週も日曜日は松之丞デー!いぇい!

帰宅後は湯豆腐、赤かぶ、御酒・隠し剣。で耳だけじゃなく舌も満足。

次回は来年、1月15日(水)開催。次も行く!