日本演芸若手研精会(第392回卯月公演)

日本演芸若手研精会(第392回卯月公演)

柳亭市助:「一目上がり」
入船亭遊一:「親子酒」
春風亭正太郎:「湯屋番」
柳亭こみち:「崇徳院」
-仲入り-
入船亭小辰:「長屋の花見」
三笑亭夢吉:「蛙の子」


これだけのメンツで1,000円ですよ。笑いが止まらん。充実の時間になること請け合い。若手研精会メンバーの中でも、俺的にはベスト顔付け。外すわけにはいかなかったのだ。

市助さん、「一目上がり」。今年1月、第176回ざま昼席落語会@相武台前ハーモニーホール座間で聴いた時にもも上手い前座さんだなぁと思ったのですよ、この市助さん。(今回も一目上がりかぁ)とちょっとがっかりしたけど、そんな印象はすぐに吹っ飛びました。(進化してる!成長してる!より格段と!上手くなってる!さらに落ち着きを増してる!)。市助さん、いいわぁ。

遊一さんは「親子酒」。遊一さんを聴く機会はあまりないのですが、前に聴いた時に抱いた印象を覆すような上達ぶりと言うか、落ち着きっぷりというか。個人的には、もっとべろんべろんに酔ってくれた方が可笑しいのですが。

正太郎さんは「湯屋番」。この人も成長著しい。正太郎さんの「湯屋番」は菊之丞師匠のを彷彿とさせました。誰に習ったのかな、彼の湯屋番。良い意味で大仰で抱腹絶倒。隣のご婦人はまさしく腹を抱えて笑っていました。面白い人だなぁ、正太郎さん。相当見直しました俺。

今回のチケットは、彼女から買ったのですからして、御目当の1人、こみちさん。根多は「崇徳院」。格好いいんだよなぁ、こみちさん。背筋がピンと、しゃんとしていて、凛としていて、この人の了見はきっと大変素晴らしいのだろうなと思ってしまう。聴いていて滑舌もよく、きびきびしていて、しかも、固くなくて、大変気持ちいい。素晴らしい噺家。女流~とか言うのは止めにすべき。早く真打に成れ!

御目当2人目。小辰さんは「長屋の花見」。これは、こないだの「巣鴨の小辰」で聴いた時のほうが良かった。刈り込んでなかったからかなぁ?噺家さんのベースは寄席なのでしょうけれども、独演会、独りの勉強会の時の方が伸び伸びして、演者も客も楽しめるんじゃないかな。長めのも聴くことができるしね。次回の「巣鴨の小辰」にも行きたいなぁ。

最大の御目当、三笑亭夢吉さん。「蛙の子」。調べてみると、師匠の夢丸さんが手がけたの「新江戸噺」からの根多でした。「恵比寿の鯨」で知った本田久作さん作だったのですね。しかし、夢吉さんは子供ネタでは無双だなぁ。